物流2024.09.02(更新日:2024.10.17)

このままでは宅配ドライバーさんが居なくなってしまう?

ネット通販に欠かせないのが、宅配のドライバーさんです。
このドライバーさんたちが雨風の中、重い荷物を玄関先まで運んでくれるおかげでネット通販は成り立っています。
このドライバーさんたちの多くが自分で運輸局に届け出をした個人事業主の方たちです。
皆さんいわゆる一国一城の主になるわけですから、自己負担・自己責任の部分が大きいです。

この諸々大変な宅配ドライバーの個人事業主さんたちに更に大きな負担を掛けている
軽貨物運送業界の悪しき習慣があるのをご存じでしょうか?

まずはこの業界の多重下請け構造です。
荷物の送り主から依頼を受ける元請け業者を頂点としたピラミッド構造になっていて、その下に下請け、さらにその下に孫請け業者が続いています。
この間に入る何社もの中抜き業者の手数料が宅配ドライバーさんの手取りが上がらない要因の一つになっています。

また下請けイジメも根深い問題です。
公正取引委員会の2022年の調査によりますと
不当な給付内容の変更・代金の支払い遅延や減額・不当な利益の提供要請・買いたたき・ 報復措置など737件も報告されています。

報復措置などという文言がビジネス上に出てくること自体異常と言わざるを得ません。
軽貨物業界がいつまでもこんなことを続けていれば、いずれ宅配ドライバーさんたちは居なくなってしまうでしょう。

となれば当たり前のように私たちの手元に届く通販商品の日常が失いかねません。
ですので少しでも早くこの悪しき習慣を業界の人たち自身が襟を正して
宅配ドライバーさんたちが安全に働けるような環境を作ることが求められます。

参考文献:【ラストワンマイルの使命】野田慎太郎氏著

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