2020.03.30
~頭を下げる~26話
資金繰りが一息つくと、
日々減り続ける赤字をなんとかしなければなりません。
といっても、具体的な対策があるわけでもなく、
また従業員の協力も得られるわけでもありませんでした。
それでも何か事を起こそうとするには、
主要メンバーの了解を得なければなりません。
彼らの意に沿わない取り組みはあれこれと言い訳を付けられ
すぐ却下になってしまいます。
そんな時にも“辞められたら困る”の私の弱い心は、
「ごめん、俺の考えが間違っていたよ」
すぐ彼らに頭を下げていました。
この時は悔しさや情けなさよりも、
彼らの了解を得るにはどうしたら良いだろうという、
およそ経営者とはいえない思考にしかなれませんでした。