物流2024.10.28(更新日:2024.10.30)

定温倉庫とは?特徴と利用方法を徹底解説

定温倉庫とは? 

目次

1.定温倉庫の基本情報

2.定温倉庫で保管できる商品と注意点

3.定温倉庫の特徴と注意点

4.定温倉庫があるミカロジ株式会社の例


1.定温倉庫の基本情報

–定温と低温の違い

定温倉庫と低温倉庫はどちらも温度管理が必要な倉庫ですが、その温度設定には大きな違いがあります。定温倉庫は一般的に15度から25度の範囲で温度を管理し、その範囲内で一定の温度を保つことを目的としています。一方、低温倉庫は一般的に、冷蔵(0~10度)・冷凍(-18度以下)、さらにはそれ以下の温度(超低温)に設定されることが多く、主に冷凍食品や特定の医薬品の保管に使用されます。定温倉庫は温度変動が少ないため、温度に敏感な製品の品質を維持するのに適しています。

–定温倉庫の温度設定とは

定温倉庫の温度設定は、保管する商品の特性に合わせて設定されます。一般的には15度から25度の間で設定されることが多いですが、特定の商品に対してはより厳密な温度管理が求められることがあります。例えば、温度変化に敏感な医薬品や化粧品の場合、18度の設定が最適とされることが多いです。また、湿度も重要な要素であり、湿度50%以下の環境が求められる場合もあります。

2.定温保管が適している商品と注意点

–精密機器

精密機器の保管は25度前後が望ましいです。精密機器は結露が発生すると故障の原因になります。特に湿度に関しては、40%以下で乾燥による静電気の発生、70%以上ではカビやダニの発生や錆や腐食の危険性もありますので、一定の温度と同時に湿度の管理も大事になってきます。

–化粧品

化粧品もまた、温度管理が重要な商品です。特に天然成分を使用した化粧品は、温度変化によって品質が劣化することがあります。定温倉庫での保管により、化粧品の成分が安定し、長期間にわたってその効果を維持することができます。

–チョコレート

チョコレートの保管に適した温度は15~20度です。冷やし過ぎると白く表面が変化し、28度以上では溶け出します。湿度は成分のバランスを崩し、光は油や乳成分を劣化させますので、温度と同時に湿度と光が入らない環境が大事です。

–医薬品

医薬品は、その特性上、厳密な温度管理が必要です。定温倉庫は、温度変化に敏感な医薬品の品質を維持するのに最適な環境を提供します。例えば、特定のワクチンや生物製剤は、一定の温度範囲内で保管することが求められます。また、湿度管理も重要であり、湿度50%以下の環境が求められる医薬品もあります。

–お酒

18度に適したお酒が対象です。急激な温度変化は風味を落とします。臭い移りのある商品の近くには置けません。青色紫外線が特に有害なので白色蛍光灯やLEDの光に長時間さらすのも避けなければなりません。コルクの蓋は乾燥すると酸化が進み味を損ねてしまいます。

–美術品・革製品

美術品は結露やカビなどで修復不可能なダメージを負いかねます。革製品は湿気でベタつき革剥がれや変色などの商品の劣化の恐れがあります。

3.定温倉庫の特徴と注意点

–定温倉庫を選ぶ際の注意点

定温倉庫を選ぶ際には、いくつかの重要なポイントに注意する必要があります。まず、保管する商品の特性に合わせた温度設定が可能かどうかを確認することが重要です。また、温度だけでなく湿度管理も重要な要素となるため、湿度管理が適切に行われているかを確認する必要があります。さらに、倉庫内の設備やセキュリティも重要なポイントです。特に高価な商品や医薬品を保管する場合は、厳重なセキュリティが求められます。

–委託時の注意点

定温倉庫に商品を委託する際には、以下の点に注意する必要があります。まず、契約内容をしっかりと確認し、温度や湿度の設定条件が契約に明記されているかを確認しましょう。また、温度・湿度が常に一定であるかの定期的なモニタリングが行われているかを確認することも重要です。エアーカーテンなどの扉の開け閉めにも注意が払われているか、またはトラックからの搬出入時に常温スペースからすぐに定温倉庫へ移動しているかどうかの状況確認も重要です。長時間常温に置いておくと商品の劣化に繋がります。近くに臭いのある商品が置いてあるかどうかも確認しておくといいでしょう。

–定温倉庫会社委託のデメリット

常温倉庫よりも電気代等により保管料が割高になります。また倉庫会社によっては、保管のみしか対応できず、商品の検品・アッセンブリ・シール貼り等の付帯作業ができない場合があります。その際は一度自社に商品を戻して自分たちで作業をしなければなりませんので、商品移動のコスト増や温度変化による商品劣化の危険性も伴います。

4.定温倉庫があるミカロジ株式会社の例

–18度の定温倉庫の特徴

当社の18度の定温倉庫は、温度変化に敏感な商品に最適な保管環境を提供します。現在保管している商品は、ワインとチョコレートです。チョコレートはクリスマスやバレンタイン用のアッセンブリ・セット作業・プレゼント発送なども行っております。ワインではギフト梱包による個人向け発送も行っています。

–25度・湿度50%以下の定温倉庫の特徴

当社の25度・湿度50%以下の定温倉庫は、湿度管理が求められる商品に最適な環境を提供します。現在保管している商品は、精密機械と化粧品です。精密機械では、振動や衝撃を徹底的に避け、雨天の際の搬出入時の水濡れ防止の徹底も行っています。化粧品では、検品作業や化粧箱への詰め替え等の作業を行っています。ここでは温度管理はもちろん、湿度管理のモニタリングも徹底して行っております。

–温度・湿度管理以外の対策

扉の開閉時の温度変化防止にエアーカーテンを設置しています。また業者指導による害虫対策や異物混入・防塵対策も徹底して行っています。

–倉庫内での検品・セット・アッセンブリ作業

当社では、定温倉庫内での検品・セット・アッセンブリ作業も提供しています。これにより、商品が保管されている環境で直接作業を行うことができ、外部に移動することなく効率的に業務を進めることが可能です。特に温度や湿度に敏感な商品に対しては、移動による環境変化を避けることができるため、品質を維持したまま作業を行うことができます。検品・セット・アッセンブリ作業を一括して委託することで、業務の効率化とコスト削減が期待できます。

 

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