物流2024.11.25(更新日:2024.11.26)

基本の梱包作業と大量出荷を効率的に行う「コツ」 教えます!

目次

 1. 梱包作業の果たす役割

2. 梱包資材の解説

3 基本の梱包作業

4. 梱包作業を効率化する方法

5.梱包作業スタッフの教育方法

6.梱包作業効率化のために発送代行を利用するという選択肢も

7.まとめ

 

顧客に商品を届ける際、商品の梱包は非常に重要な役割を果たします。適切な梱包は、商品の安全を守るだけでなく、顧客に対して商品自体の魅力を引き出す手助けとなります。本記事では、商品をより魅力的に見せるための梱包作業のコツについて具体的に解説していきます。

1. 梱包作業の果たす役割

–商品の保護

輸送中に発生する衝撃や湿気、温度変化から商品を守るため、適切な梱包が必要です。特に壊れやすい商品や食品、電子機器などは、専用の緩衝材や特殊な梱包が必要になる場合があります。

–ブランドイメージの強化

顧客が商品を受ける際、最初に目にするのが梱包状態です。清潔で丁寧な梱包は、信頼感を高める一方、雑な梱包は顧客の満足度を低下させる可能性があります。

–作業効率の向上

効率的な梱包作業を行うことで、作業コストの低減や、出荷スピードが向上により、顧客への納品が迅速になります。

2. 梱包資材の解説

商品に適した段ボールの選び方

梱包資材は商品のサイズや形状に合わせて選ぶことが重要です。適切なサイズの段ボールを選ぶことで、商品の移動を防ぎ、破損のリスクを減少させることができます。また、段ボールの厚さや強度も考慮するべきポイントです。

主な梱包資材

1.メール便・コンパクト便用ケース

【特徴】小型の商品を送る際に適した薄型の段ボールケース。郵便受けに投函可能なサイズに設計されています。

コストを抑えつつ、商品の保護が必要な場合に最適。

【ポイント】 商品がケース内で動かないよう、ぴったりのサイズを選びます。

【用途】 書籍、雑誌、小型の衣類、アクセサリーなど。

2.クッション封筒

【特徴】封筒の内側にプチプチ(エアーキャップ)が付いた緩衝材一体型の梱包材。

軽量でコストを抑えられるのがメリット。

【商品特性】 衝撃を受けやすいが、薄型の商品に適しています(例: CD、DVD、文具)。

【材質】紙製やビニール製を選べるので、環境配慮を重視する場合は紙製を。

【コスト】軽量で運送コストが抑えられるため、低予算の発送に向いています。

3.厚紙封筒

【特徴】厚手のクラフト紙で作られた封筒型梱包材。商品を折り曲げから保護する構造。

封筒タイプながら、耐久性が高いのが特長。

【ポイント】 商品よりやや大きめの封筒を選んで折り曲げを防止。封入が簡単で、作業効率を上げられます。

【強度】書類やポスター、カタログなど厚みが薄いが重要な商品に適しています。

 

–選び方のポイント

・商品サイズに合ったものを選ぶ

段ボールや封筒内で商品が動かないことが重要。必要に応じて緩衝材を併用。

・配送方法を確認する

宅配便、メール便などの規定サイズに対応しているかも確認します。

・商品価格に見合っているか

高価な商品には保護性の高い段ボールや緩衝材一体型封筒を選択するのも良い。

・環境配慮

紙素材を使用したものは環境負荷が低く、企業イメージ向上にもつながります。

適切な梱包材を選ぶことで、コスト削減と顧客満足度向上の両立が可能になります!

–適切な緩衝材の選び方

緩衝材は商品の衝撃を吸収し、運搬中の破損を防ぐ役割を果たします。

特に壊れやすい商品には、緩衝材の質と量に注意を払い、しっかりと保護することが重要です。

-緩衝材の種類

1.クラフト紙・ボーガスペーパー(紙緩衝材)

【特徴】環境に優しく、再利用可能な紙素材。ボーガスペーパーは薄くて柔軟性が高く、商品を包む際のフィット感が良い。緩衝材の中でも特にコストがかからない。

【用途】雑貨・書籍・化粧品など

2.プチプチ・エアーキャップ

【特徴】空気を閉じ込めた小さな粒状の緩衝材。衝撃吸収性が高く、巻く・包む・仕切りにするなど多用途に活用できる。

用途: 精密機器・ガラス製品・陶器などの壊れやすい商品

3.エアー緩衝材・エアーピロー

【特徴】大きめの空気袋状の緩衝材で、軽量かつ柔軟。商品との間に空間を作り、移動中の衝撃や揺れを防ぐ。製造機の導入も検討が必要です。

【用途】段ボール内の隙間埋め・大型製品や重量物

4.バラ緩衝材

【特徴】発泡スチロールや紙製の小さな粒状緩衝材。隙間に詰めることで商品が箱内で動くのを防止します。

【用途】小型商品や壊れやすい商品

5.ミラーマット・ポリエチレンシート

【特徴】発泡ポリエチレン素材でできた薄い緩衝材。軽量で耐水性があり、繰り返し使用可能。

【用途】家電製品や家具・部品・食品

6.紙パッキン

【特徴】細かく裁断された紙を束状にした緩衝材。カラフルなものもあり、装飾効果も期待できる。

【用途】ギフトボックスやお菓子・雑貨

7.薄葉紙(うすようし)

【特徴】非常に薄く柔らかい紙で、製品に直接接しても傷がつきにくい。折りたたみやすく加工が簡単。

【用途】衣類、食器、アクセサリーなどの保護や見た目の高級感の演出

8.巻きダンボール・エンボス加工紙

【特徴】段ボールを薄くして巻きやすく加工したものや、表面に凸凹のエンボス加工を施した紙。柔軟性と耐久性を兼ね備える。

【用途】大型製品や不規則な形状の製品の梱包

9.フルーツキャップ

【特徴】柔らかい発泡素材(ポリエチレンやポリスチレン)で作られた筒状の緩衝材です。網目構造が特徴で、果物や瓶のような曲面のある物を包むのに適しています。

【用途】果物・ワイン・化粧品

–テープの選び方と使い方

テープは梱包をしっかりと固定するために不可欠なアイテムです。一般的には、紙テープやビニールテープが使用されますが、重い商品や特殊な環境での運搬には、より強力なテープを使用することが推奨されます。また、テープの貼り方にも注意が必要で、しっかりと密着させることで梱包の強度を高めることができます。

1.OPPテープ

【特徴】透明で軽量。

強力な粘着力と耐水性があり、引っ張り強度が高い。

【用途】段ボール梱包、ラベル保護、軽量物の固定。

2.クラフトテープ

【特徴】茶色い紙製で手で切りやすい。

自然な見た目で環境に配慮。耐水性は低め(防水タイプあり)。

【用途】小型梱包、封筒封止、ラベルや工芸用途。

3.布テープ

【特徴】柔軟で高い強度。凹凸面にも貼れる。

耐水性があり、粘着力が強い。

【用途】重量梱包、工事現場の養生、補修作業

選ぶときは「軽量か重い荷物か、水濡れの可能性」で使い分けると便利です!

–ケアマーク(注意喚起シール)について

ケアマークを貼り付ける目的は、荷物の破損を防止し、運搬する人の安全を確保することです。

ケアマークの種類には下記のようなものがあります。

【取扱注意】商品を丁寧に扱うよう促すシール。衝撃や圧力を避けるために使用。

【割れ物注意】割れやすい商品に貼り、衝撃や圧力を避けるよう指示する。

【水濡れ注意】水に弱い商品に貼り、湿気や水分から保護するよう警告する。

【天地無用】商品の向きを指定するシール。上下を逆にしないように指示する。

–環境に配慮した梱包

最近では、環境に配慮した梱包資材を使用することが注目されています。再利用可能な素材や、リサイクル可能な素材を選ぶことで、企業イメージの向上に繋がります。

また、過剰な包装をしないことも大切です。

3. 基本の梱包作業

–梱包の手順

1.段ボールの組み立て

段ボールを展開し、底部分をしっかりと折り込んで形を整えテープを貼ります。

重い商品の場合には補強テープを使用します。

2.緩衝材の使用

段ボールの底に緩衝材を敷き、商品を中央に配置します。商品が動かないよう隙間を埋め、商品上部にも緩衝材を追加して衝撃を吸収します。

3.納品書の封入

納品書は商品と一緒に透明な袋に入れるか、外側の納品書ポケットに貼り付けます。誤配送防止のため、封入時に内容を確認します。

4.梱包の仕上げ

段ボールの蓋をしっかり閉じ、テープを止めます。最後に、送り状を貼り、内容物が分かる表示を追加すると安全性が向上します。

4. 梱包作業を効率化する方法

ミカロジの効率的な梱包方法

ミカロジでは、一斉発送や大量梱包において効率を最大化するため、作業ラインを工夫しています。

【内容物が一律の場合】

・同梱物や送り状をあらかじめ20セットに分けて準備します。

・段ボールを20個まとめて並べ、専用ラインで一括作業を進行します。

・作業は、1人が商品を入れ、もう1人が書類を入れる体制で行います。

この方法により、作業効率が向上するだけでなく、Wチェックを行うことで内容物の入れ忘れやミスを防止できます。

20セットに分ける理由は、作業台のラインの長さと同梱漏れ防止のためです。

もし100セットに分けた場合、同梱する書類が余っていることに気づくのが遅れ、100個を開梱して見直す必要が出てきます。しかし、20セットに分けることで早期に問題を発見でき、無駄を最小限に抑えられます。

また、各作業場所には必要な資材やツールを効率よく配置し、作業者がスムーズに動ける環境を作っています。このようにして、短時間で正確な梱包作業を実現しています。ミカロジは、発送業務を抱える企業の作業負担を軽減し、正確かつ迅速な配送を可能にしています。

【パターンで分かれている場合】

・同梱物や送り状をパターンごとに分け、一律の場合と同様に20セットに分けて準備します。

・パターン別に分けて、同様に20セットに分けた後、段ボールを20個まとめて並べ、専用ラインで一括作業を進行します。

・1人が商品を入れ、もう1人が書類を入れる体制で作業します。

パターンごとに分けることで、作業場所や人数、作業時間を事前に計算し、作業進行を可視化できるため、作業効率がさらにアップします。

5. 梱包作業スタッフの教育方法

–基本的な梱包技術の教育

梱包作業スタッフの教育は、基本的な梱包技術の習得から始まります。

具体的には、段ボールの組み立て方、緩衝材の使用法、テープの貼り方など、基本的なスキルをしっかりと教えることが重要です。

作業手順を確立し、どのスタッフが作業しても同じ品質が保てるようにマニュアル化することも大切です。

6. 梱包作業効率化のために発送代行を利用するという選択肢

梱包作業効率化のために発送代行を利用するという選択肢もあります。

発送代行サービスを利用することで、自社での梱包作業や発送作業の負担を軽減でき、本来集中したい業務に時間を割くことができます。

発送代行業者は、専門の作業スタッフを配置し、貴社の商品に合った最適な梱包資材や配送方法を提案してくれるため、時間とコストの削減が期待できます。

7.まとめ

梱包作業は、物流業務の中でも顧客満足を左右する重要なポイントです。

ミカロジでは、お客様が商品を受け取ったとき、開けたときに「キレイ!」「購入して良かった!」と思っていただけるような梱包を心掛けています。

商品が無事に届けられるだけでなく、開封の瞬間に感動を与えることができればリピーターの獲得やブランドへの信頼を築くことができます。

 

SHARE

  • twitter
  • facebook
  • line