物流2024.09.03(更新日:2024.10.17)
増え続ける物流倉庫に働く人は足りるのか?
物流倉庫の建設ラッシュが止まりません。
しかも施主は倉庫事業者のみならず、国内外のファンドが建設のうえ賃貸するケースも増えています。
国土交通省の調査では2013年に4.000億円だった倉庫・物流施設建設工事受注額が、2019年には1兆円に迫る勢いにまで急増しています。
その大きな理由としてEC需要の急増が上げられます。
経済産業省の調査では、2013年に11兆1.660億円だったEC市場が2020年には20兆6.950億円と、わずか7年間で1.9倍近くの市場規模に拡大しました。
これだけ急増する物流需要に対応しようとすれば、物流倉庫を急ピッチで建設しなければならないのは致し方ないのでしょう。
とはいっても、物流には人手が掛かります。
いくらロボットやAIが進化したとしても、まだ物流業界では労働集約型の人手に頼る構図は変わりませんので、この増え続ける物流倉庫で働く人たちをどう集めてくるのかが今後のカギとなってきます。
ですので運営側では物流倉庫内で快適に働けるよう、カフェやコンビニ、多目的スペースや育児スペース化粧室、フィットネススベースまでも併設するなど工夫を施しています。
それでも人口減少・他業種との人材奪い合い・若年層の物流離れと逆風の厳しさは変わりません。
ハード面の物流倉庫がいくら増えようとも、ソフト面の働く人が揃わなければ、更に増えゆくEC需要に応えることができなくなるでしょう。
物流業界の大きな課題です。